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本郷の一言

「熊本こころ相談室」の本郷ひろなか先生が心理学に関する話題を随時更新します

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「熊本こころ相談室」にてチーフカウンセラーを務める本郷ひろなか先生は熊本市内各所で開催しているアドラー心理学や心理カウンセリングに関する講演やセミナーで講師を担当、アルフレッド・アドラーの孫弟子にあたるジョセフ・ペリグリーノ博士からは「私の大事な友人にして弟子であるヒロよ。」と呼ばれる程の絶大な信頼を寄せられているアドラー心理学者のひとりです。本ページでは機能不全家庭で過ごし心理的虐待を受け続けた過去から自ら立ち直った経験のある本郷ひろなか先生が、同じく様々な問題や悩みを抱え苦しんでいる方たちのための一言を綴っていきます。
アドラー心理学にご興味をお持ちの方や鬱 (うつ) 、パニック障害、不登校、引きこもり等で心理カウンセリングをご希望の方は「熊本こころ相談室」までお気軽にお問い合わせくださいませ。

2021年02月23日

ライフスタイル 人生の苦しみ 不幸せ

前前回のブログの最後に、「全ての人が、ありのままの自分を認められる世界って、どんなに心地よいでしょうね。」と書いたのですが、
ありのままの自分を認める、ありのままの他人を認めるのが、勇気づけの基本です。

 

では、なぜ、勇気づけをした方がいいのでしょうか?
それは、自分の「ライフスタイル」の改善のためと、「ヨコの関係」の構築のためです。

 

「ライフスタイル」というのは、無意識の中にある方程式=プログラム=人生の脚本のことなのですが、アルフレッド・アドラーは、人生のスタイルという意味で「ライフスタイル」と呼びました。
私たちは、つい無意識的に頑張ってしまう時、特にストレスにさらされてどうにかしようとするときに、この子どものころからしまっておいた自分の「ライフスタイル」に沿って物事を処理しようとしてしまいます。

 

多くの人が「以前はそうじゃなかったんです。」「以前はもっとゆったりとしていたんです。」と主張します。そうなのです。多くの人にとって、「ライフスタイル」は常時発動しているものではなくて、ストレスにさらされた時に発動する物語なのです。もちろん、私のように子どものころから常時ライフスタイルを発動させている人もいます。そういう人は、「子どものころから苦しんでいました。」とか、「いつも同じようなことが起こるんです。」と言います。

 

とにかく、人間関係に問題が生じたり、人生が苦しくなったり、うつやパニックや神経症的症状が出るのは、「ライフスタイル」が大元です。ですから、急がば回れでライフスタイルの改善をするのが幸せで安心できる人生を送るのには必須です。

 

もちろん、ストレスにさらされたとき「ライフスタイル」は活性化するので、
ストレスをなくすという方法もかなり有効です。ただこれは根本的な解決とは程遠いです。出来れば、ストレスをなくすことで、苦しみや症状を軽くしておいて、その間に「ライフスタイル」の改善をした方がいいでしょう。

 

例えば、ライフスタイルには、自分についての思い込みも入ってます。

 

自分に自信がなかったり、自分ってダメな人間だなあと思っている人がいます。そこまで行かなくても、自分に対して漠然とした不安を持っている人もいます。これらは全て、ライフスタイルの中の「自分についての思い込み」の働きです。

 

ですから、ライフスタイルの改善を放っておいて、いくら自分に自信をつけようと頑張ってみてもうまくいかないでしょう。逆に「人には負けないぞ」と頑張れば頑張るほど逆効果でしょう。
なぜかというと、自分のライフスタイルに沿って頑張ってしまうので、逆に自分の古いライフスタイルを強化してしまうからです。

 

ネットや本で良い方法を探して収集して、自己改造をやっている人も、この落とし穴に落ちてしまいます。
自分を向上できそうな方法を集めて頑張れば頑張るほど、自分のライフスタイルに沿って頑張ってしまうので、逆に自分の古いライフスタイルを強化してしまうからです。あるいは、アクセルとブレーキをいっしょにやってしまい堂々巡りをするからです。

 

例えば、合気道の基本は背をまっすぐに伸ばすことで、太極拳の基本は背中を丸めることです。この両方をいっぺんに実践したら、両方ともダメになってしまいます。
これが、ネットや本から良い方法を収集して向上しようというやり方が絶対にうまくいかない理由です。

 

細かいことを言えば、自分に自信がなかったり、自分のことをダメだと思うのは、人と人を比較して、人に優劣をつけ、競争するような根本的な思考法(競合の枠組み)を取っていることに大元があります。
だから、「人に負けないぞ」と競争意識丸出しで頑張るのは、全くの逆効果なのです。競合的な思考法が強化されてよけいに苦しむでしょう。

 

ちゃんとしたトレーナー(例えばアドラー心理学カウンセラー)から手ほどきを受けて、競合の枠組みから抜け出す練習をする必要があるのです。

 

え?じゃあ、競争に勝っているような人もダメなのか?って?

 

実はそうなのです。予言しておきましょう。他人との競争に勝って、優越感に浸っているような人も、その満足は一時的なものにすぎず、やがて苦しみと不幸がやってくるでしょう。

 

人と人を比較して、人に優劣をつける思考法は、ありのままの自分を認め、ありのままの他人を認めることの正反対で、不幸せと苦しみを招きよせます。

2021年02月08日

あきらめないで

問題は、無意識の中にある「人生のプログラム」なのです。

 

アドラー心理学では正式には「ライフスタイル」と呼んでいます。生きていくその人独自のスタイル、人生のスタイルなのでそう呼んでいます。が、現代では生活様式と間違われるので、私は、無意識の中の「方程式」とか、「プログラム」とか説明することがあります。

 

いろんな神経症的な症状があったり、苦しかったり、人生がつらかったり、感情的な癖が直らなかったり、人間関係がうまくいかなかったりしてても、実際は無意識の中の「人生のプログラム」に問題があって、その結果として症状として出ているだけなので、

 

症状をいくら直接直そうとしてもうまくいきません。

 

逆に、症状を直そうとして努力すればするほどひどくなったりします。

 

急がば回れで、無意識の「人生のプログラム」を改善していく方が結局は早かったりするのです。

 

で、改善のためにかカウンセリングを受けたり、SMILE勇気づけの人間関係セミナーを受けている途中で、あきらめてしまう人がいます。もったいないことです。

 

ようやくプログラムの問題点が分かってきた時点で、やめてしまったり、SMILEを習っている途中でやめてしまったり。もったいないと私は思ってしまいます。

 

がんばってカウンセリングを受け続け、プログラムを改善する練習を続けて、プログラムが改善して、神経症的な症状が和らいだ人、鬱が直った人、パニックを起こさなくなった人、人生が楽しくなった人、人付き合いが楽になった人、感情的な癖が直った人、たくさんいます。

 

あきらめないで。きっと光はあります。

2021年02月07日

勇気づけの条件  虹プロ考察7

勇気づけの条件をまとめます。
1、良いところをほめてあげること
2、ありのままの自分を認めてあげること
3、他人に共感する。特に良いことがあった時に一緒に喜ぶ。
4、努力、過程を認める。

 

今まで、この四つのことを解説しましたね。

 

勇気づけそのものじゃありませんが、がっかりしたときなど、怒って叱ったり非難するのではなく、①相手の行動②その結果③感じた一次感情④相手への願いを伝える「私メッセージ」も解説しました。一見J.Y.Parkさんが叱っている場面でも、彼は日本人の多くの親のように怒って叱りつけていないで、「私メッセージ」を使っているのでした。

 

四つの勇気づけの中で、虹プロの本質に近いのが、「2、ありのままの自分を認めてあげること」かもしれません。

 

デビュー曲「Step and a step」の歌詞の中にも「すでに特別な君を誇るべきだから」と言っていますし、J.Y.Parkさんも、虹プロジェクトの中で、参加者に向かって、元々あなたは特別な存在だと言っています。プロジェクトで落ちた人に対しても、「落ちたのは、単にオーディションの求める人と違っていただけで、人間は全員が特別な存在なのだ。」と言っています。彼の信念なのでしょう。

 

東京予選で、マコさんが「他の練習生は、かわいいコンセプトだったり、かっこいいコンセプトだったりあるのに、自分のコンセプトが持てないことに苦労している。」という意味のことを言った時も、「コンセプトは必要ありません。」「僕たちはもともと特別だからです。」「だから、自分らしく、ありのままでいてください。」と言っていました。

 

また、彼は、オーディションの視点として「ナチュラルさ」を上げていました。「歌やダンスの技術は教えることが出来るけども、ナチュラルさから生み出されるスター性は教えられない。スター性を持った人材を探しているのだ。」ということも言っていました。

 

全ての人が、ありのままの自分を認められる世界って、どんなに心地よいでしょうね。

2021年02月06日

もう一つの勇気づけ 虹プロ考察6

もう一つの勇気づけは、「努力、過程を認めること」です。

 

J.Y.Park さんは、よく良いところをほめてもいましたが、「とても努力したことが分かります。」とも声をかけていました。彼は努力することを「誠実」と表現していました。

 

26年の間歌手として活動してきた彼にとって、歌とダンスは、見れば努力したかしなかったかわかるものでした。

 

だから、東京予選で、韓国で練習生として2年練習してきたマコさんの、ダンスと歌を見て、「2年という月日は長いといえば長く短いといえば本当に短い期間ですが、本当に誠実に練習したみたいです。誇らしく思っています。」と彼女の努力を認めて、合格を出します。努力を認めてもらったマコさんは泣きじゃくります。J.Y.Parkさんは泣きじゃくるマコさんに「2年間大変なこともあったろうね。」と共感の勇気づけまでしてくれます。まあ、素人の私が見ても、彼女のダンスと歌はまったくの別格レベルで上手だと思いましたが。実際彼女は東京合宿のダンスレベルテストと歌のレベルテストで1位を取りますし、niziUのメンバー発表でも一番最初に呼ばれます。

 

アヤカちゃんの場合は、ファイナルステージでも「驚くほど成長しました。実力が高いから誉めるのではなく、成長の幅に驚かされたので、ほめてあげたいです。」と彼女の努力、成長を認めていました。アヤカちゃんは、地方予選では素人目で見ても下手でしたが、韓国合宿ではトレーナーが「どうしたの急にうまくなっているけど、」と声をかけるぐらい大幅に成長したのですが、ものすごく努力したのでしょう。

 

韓国合宿に参加したメンバーの中で、一番歌とダンスの実力がなかったのが、アヤカちゃんです。韓国合宿の個人レベルテストの評価の時に、J.Y.Park さんがにこにこ笑いながらそう話していたので、たぶんそうです。
でも、そのアヤカちゃんを、「私には、アヤカさんがとても努力したことが分かります。」と言って、彼女の努力を認めて、「もっと、もっと、努力できますね。」と言って努力を促します。

アヤカちゃんは、東京合宿の時に「私はあきらめない性格なので、最後まで頑張ります。」と言っていて、有言実行で韓国行最終の14人目のメンバーとして滑り込んだ人です。アヤカちゃんはこの時初めて泣きました。
ソフトテニスも、区大会か何かで優勝するほど頑張っていたようなので、もともとメンタルの強い努力を怠らない人格の人だったのでしょう。
そのアヤカちゃんは、「成長した。」「努力した。」とことあるごとに、努力と過程を認めるのです。私たちからいわせれば、これは典型的な勇気づけです。
勇気づけされ続けたアヤカちゃんは、何とかデビューまでこぎつけます。

地方予選で、J.Y.Park さんは「実力からすると不合格にするのが当然ですが、あなたのスター性と可能性を認めて合格にします。」と言いました。
東京合宿のスター性のテストの時も、アヤカちゃんがとてもかわいく「ちょっと変わったテニス講座」を演じた時も、すぐにスター性のキューブをあげました。
韓国合宿の個人レベルテストの時も、「一番実力がありませんが、歌もダンスもアヤカさんはアヤカさんそのもので、それがとても魅力的です。」と可能性とスター性をほめました。

 

たぶん、J.Y.Parkさんが、そのスターとしての魅力を認めて、何とかアヤカちゃんが努力して成長して「デビューできるレベル」までなってくれないかと願っていたのでしょう。
だから、もっともっと努力するように勇気づけ続けたのでしょう。

その人の努力や姿勢や過程(プロセス)を認めることは、強力な勇気づけになります

 

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