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本郷の一言

2017年02月09日

書き上げました。本郷ひろなかの「嫌われる勇気」解説15 逃げてはいけない

「嫌われる勇気」P108~P117 逃げてはいけない

 

アドレリアン本郷ひろなかの「嫌われる勇気」解説 第15回です。

 

どうして、アドラーが対人関係を大事にしているかって?

 

それは、われわれ人間の生きて行く道は、対人関係の中に居場所を作る(社会の中に居場所を作る)しかないと思っているからです。

 

フロイトは、人間の悩みが本能と理性の葛藤だと誤解しましたが、

 

アドラーは、人は対人関係を通して社会の中に居場所を作ることが人間の究極の目標だからこそ、対人関係そのものや対人関係に関連したことについて悩むのだと喝破しました。

 

そして、対人関係の中に自分の居場所をつくることを、人生のタスク(課題)と呼んだのです。

 

われわれは、人生のタスクに取り組むしか、対人関係の中に居場所を作るしか、社会の中に居場所を作るしか、幸せに生きて行く道はないのです。

 

これは、アドラー心理学の思想です。

 

そして、社会の中に居場所をつくるときに、自立した人間として、社会と調和して、社会の中の人々と協力し合って、助け合って、貢献し合って生きて行く必要があるのです。

 

依存や共依存や支配や服従からは離れる必要があります。

 

そして、競争や戦いからも離れる必要があるのです。

 

この二つから離れて、社会の中に良好な居場所を作るために心理面として必要なのが、「自分には能力がある」という思い込みと、「他者は仲間だ」という思い込みなのです。

 

自分に能力があると思っていれば、いくらでも何度でも挑戦できます。

 

他者が仲間だと思っていれば、闘う必要も不必要に警戒する必要もありません。

 

仲良く協力して、助け合い、貢献しあうことが出来ます。

 

仕事の課題

私たちは、仕事に従事する中で、いろんなことに悩みますが、全て対人関係です。仕事上のことで悩んでいる人はたくさんいますが、

 

仕事ができなくなるほど悩んでいるのも、仕事上の人間関係が怖くて、抵抗感があって、出来なくなるのです。

 

本当は、「出来ない」ではなくて、「したくないからしない」のです。出来ないと表現すると、「しない」のは自分の責任ではない、出来ないからしょうがないのだと責任放棄することになってしまうからです。

 

つまり、「出社拒否」や「辞職」は、対人関係の中で生まれるだろう苦しみを避けるために「仕事をしない」という決断をしたと解釈するわけです。

 

自分に能力があると思うために一番大事なのは、「失敗してもいい」という思い込みです。

 

失敗してもよければ、いくらでもチャレンジできます。出来るまでチャレンジすれば、必ず「出来ます」。

 

つまり、出来る力=能力があることになるからです。

 

三つの人生の課題、仕事の課題、交友の課題、愛の課題の中で、一番イージーなのが仕事の課題です。仕事さえこなせればいいという低いハードルがあるからです。

 

交友の課題はハードルが高くなります。自由度が上がるからです。

 

仕事をただこなすだけよりも、他者を信頼して、自己開示して、親密な関係を維持しないとうまく行きません。

 

いくらにこやかにしていても、心の中で相手のことを「こいつは、俺の役に立つかな?」とか、「こいつをうまく利用するためにはどうしたらいいかな?」とか、「こいつに俺の期待通りの行動をさせるためには俺はどうしたらいいかな?」と考えていたら、

 

短期的には仲良くすることはできるかもしれませんが、

 

長期的には、その思いが様々行動や態度に表れてしまって、関係が壊れてしまうでしょう。

 

そして、一番ディフィカルト(シンプルだけど)なのが、愛の課題なのです。愛の課題は別名「運命共同体の課題」と言います。運命共同体との課題なので、一番嘘がつけなくて、ごまかしが効かなくて難しいのです。

 

配偶者やそれと同等の関係が愛の課題の舞台です。

 

配偶者との間に子どもができますので、親子の関係も愛の課題の舞台です。兄弟の関係もそうです。

 

配偶者の親や兄弟との関係も愛の課題の舞台です。

 

裏表が一切通用しません。裏表を作ってはいけません。裏表を作ると結局は失敗するでしょう。(実感を込めて)

 

愛の課題では、全てがあらわになってしまいます。

 

しかし、この愛の課題をうまく行かせることが出来れば、深いやすらぎと幸せを感じることが出来るでしょう。

 

私たちは、三つの課題から逃げてはいけないのです。

 

というか、幸せになりたければ、三つの課題から逃げずにチャレンジし続けることなのです。

 

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