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本郷の一言

2017年02月04日

本郷ひろなかの「嫌われる勇気」解説13 競争について

「嫌われる勇気」P84~P98

 

アドレリアン本郷博央の「嫌われる勇気」解説 第13回です。戦わないということ、競争しないということについて、今回も言及します。

 

競争の枠組みの中にいると、純粋な劣等感(未来の理想の自分との比較)ではなくて、劣等コンプレックスになりやすいこと、

 

競争することから、「あたかも自分がすぐれているかのごとくふるまう」優等コンプレックスに走ることもあることがあるのです。

 

そして、不幸や神経症やうつやパニックや拒食症や様々な症状を使って、特別であることを誇示して、競争に勝とうとしてしまうことすらあります。

 

「自らの不幸を武器に、相手を支配しようとする。」(P89)のです。

 

実際、周囲の人は、はれ物を触るように特別扱いしてくれます。

 

拒食症など、「死」という不幸をちらつかせますので、周囲は振り回されやすいのです。

 

もちろん、本人は、意識の上ではまったく「特別であること」で競争して、支配しようとしていることなど気づかなかったりします。

 

気づかないから、その作戦を使っているわけですが、

 

この作戦を使っている間は、この人は不幸です。

 

不幸な人は、不幸を必要としているということに気づいてください。このことに気づかない限り、抜け出ることはできません。

 

何度も言いますが、アドレリアンのコモンセンス(共通認識)においては、この世の原理は競争ではありません、協力です。人生も競争ではありません。人生も相互貢献と協力なのです。

 

人間と共通の祖先をもつニホンザルという種がありますが、彼らの基本は競争と闘いです。

 

もちろん、ケガをさせたり、殺したりしないというルールに守られた「競争」ですが、ボスざるから45位の下っ端猿まで、全て順位がついています。

 

ルールを守らない猿は、いくら強くてもボスにはなれません。群れから追い出され、「はぐれ猿」になります。他の猿が一同団結して追い出すのだそうです。

 

多くのニホンザルは、ニホンザルのルールに従って毎日競争して争っています。

 

これは、アドラー心理学の話ではなくて、私の私見なのですが、競争している人、競争の枠組みに生きている人は、猿の本能を活性化して使っているのかも知れません。先祖は一緒ですから、猿の本能も持っているでしょう。

 

実際、人とけんかして威嚇している姿は、若い粋がっているサルが威嚇している動作やボディーランゲージとそっくりです。(ニホンザルは人間のボディーランゲージを読むらしいです。)

 

サルをやめませんか?

 

競争と争いはサルの流儀です。

 

サルの流儀を続けている限り、「人間としては幸せににはなれない。」と思うのです。

 

どんな経験をしたとしても、全ては、その経験に、自分がどのような意味づけをするかなのです。

 

「青年」はP97,P98で、どうしても両親と兄との過去の体験から逃れられないと主張します。

 

「青年」自身がそのような意味づけをしているのですが、彼は自分の意味づけが一般的なものであるかのごとく思っています。

 

そう。原因論、環境決定論を主張する人は、自分の意味づけしかないと狭い見方をしているのです。

 

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