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本郷の一言

2020年08月17日

 所有の心理学、使用の心理学

アドラー心理学は、「アドラー心理学は何よりも真実であり、正しい」などとは思っていません。

 

「他の心理学や思想体系が間違っている」とも、「他のよりもアドラー心理学の方が優れている」とも、思っていません。

 

アドラー心理学は、「アドラー心理学とはとりあえずの便利な思想と技術の集大成なのだ。」と思っています。

 

アドラー心理学の思想というのは、楽観的で、性善説的で、「人というのは相互に尊敬しあって相互に信頼し合って、協力し合っているときが一番幸せを感じるよ。」という思想です。
人を支配・操作しようとしたり、競争したり、戦ってやっつけようとしたりしている限り、苦しいよ?不幸だよ。やめて協調的な人生を送らない?と主張しているのです。

 

アドラー心理学の技術というのは、例えばSMILE勇気づけの人間関係に出てくるような各種技術のことです。
例えば、他者が不適切な行動をとるとき、それに注目しません。不適切な行動に負けて言うことを聞いたり(正の注目)もしませんし、怒ってどなりつけたり、批判したり(負の注目)もしません。
無視もしません。「あーああ、そんな行動取らなくても、適切な行動をとってくれたら相手してあげるのに。」と適切な行動をとるように促すだけです。

 

ちなみに、SMILEでは、不適切な行動というのは、「自分の要求を通すために、感情的になって、相手に迷惑をかけたり、相手を傷つけたりする行動」と定義しています。

また、適切な行動というのは「不適切な行動以外全部」のことです。※学問的になるとアドラー心理学では「中間の行動」というのがあるのですが、知りたい人は「アドラー心理学理論学習コース」を受けてください。カウンセラーを目指す人以外はSMILEの分類で十分です。

 

不適切な行動は、ワンパターンです。子どものダダこね、子どもの言動が気に入らないといって怒って叱る親の態度、ヒステリックに怒鳴って部下をしかる上司、やくざの脅し、

これらは全て、相手に嫌な思いをさせることによって自分の要求を通そうとする同じパターンの行動です。

 

それに対して、適切な行動というのは、千差万別です。不適切な行動以外は全部なのですから。私たちは自分の人生の主人公として、その千差万別な行動の中から自由に選んで行動していいのです。

 

不適切な行動はあまり使わないほうがいいでしょう。なぜならば、不適切な行動は怒りを使って相手を操作したり、やっつけるための、つまり戦いの技術だからです。

しゃかりきになって相手に自分のいうことをきかそうとしていくと、そのうち怒りを使って攻撃して相手に嫌な思いをさせて思い通りに操作しようとしたくなります。そして、それでも相手がいうことを聞かないと、復讐をするのです。復讐のために不機嫌になったり、無視をしたり、意地悪をしたりするのです。

どうですか、典型的な不幸だとは思いませんか?

戦いの技術を使っている間は人は不幸なのです。

私は、子どもの頃機能不全家庭で過ごして心理的虐待を受けて育ってきたので、

実は不適切な行動がとても得意です。人の揚げ足を取るのも上手だし、皮肉を言うのも上手だし、人の心をえぐるような傷つける言葉を思いついて投げかけるのも上手だし、復讐も大得意です。

 

ただそういう技術はなるべく使わないようにしています。

つまり、私は不幸になる技術を山のように持って入るけども、使わないのです。(まあ、人間があまりできていなのので、理不尽に攻撃されたら思わず使ってしまうことがあるかもしれませんが)

つまり所有しているかどうかは問題ではないのです。使用するかどうかなのです。
不幸に至る技術は持っていても使わない。幸せに至る技術を使う。幸せに至る技術を知らなかったらなら、学んで、練習して、習熟して、いつも使ってしまうまでになる。
これが、アドラー心理学が「所有の心理学」ではなくて「使用の心理学」だと言われるゆえんです。

 

幸せになる技術はたくさんあります。

 

人の適切な行動に注目すること
人の不適切な行動には注目しないこと
人の良い所・長所に注目すること(勇気づけ)
人を無条件に受け入れること(信頼・勇気づけ)
自分の課題と他人の課題を分けること
他人の課題に口出しないこと
自分の課題に口出しさせないこと

 

まだまだたくさんあります。

 

知りたい人は、SMILE勇気づけの人間関係セミナーを受けるか、カウンセリングを受けて習ってください。

 

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