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本郷の一言

2020年08月14日

なぜ人は変わりにくいのか?

なぜ人は変わりにくいのか?

本当のことを言うと、人は簡単に変われるのですが、なかなか自分を変えようとしない人が多いのです。

特に不幸な「ライフスタイル」(無意識の中にある人生のプログラム・方程式)を持っていると、不幸だったり、人間関係でいつもつまづいていたり、生きていて苦しかったり、訳のわからない生き苦しさを感じていたり、うつ状態になりやすかったり、パニック障害になりやすかったり、神経症の症状を持っていたりします。

このような場合、人は変われるので、変わったほうがいいのですが、

無意識下のライフスタイルを変える必要があるために、多くの人は抵抗を示すのです。

例えば、Aさんという男性サラリーマンがいました。Aさんは毎日毎日ものすごい緊張感で、実際に体も緊張して、全身の筋肉もがちがちで、人生も楽しくなくて、つまらない人生を送っているという人がいました。

Aさんは、いつも会社の同僚のあら捜しをして、不完全だったり、気が利かなかったり、ダメな部分に注目して、毎日イライラ、イライラしながら生活しているのです。そして、ときに感情爆発して、怒りを爆発させ、鋭い舌鋒で周囲の「出来の悪いやつら」をやっつけるのです。

成育歴などのその他の情報も併せて、カウンセラーは、彼の「ライフスタイル」の信念の中に、「他者は敵だ」という信念があるのではないですか?「ちょっとでもダメならその他者を懲らしめたい」「戦ってやっつけなければならない」とか思っていませんか?と彼に問いかけました。

彼もそれを認めました。

カウンセラーは、「人を敵だと思って、あら捜しをして、ダメな部分に注目するのをやめませんか?人に親近感を持って、良いところを探して、協力し合うようにしませんか?」と提案しました。

しかし彼は嫌だといいます。

Aさんは言います。「どうしてあんな奴らの良いところを探さなきゃいけないんですか?あんな下種な奴らを仲間だと思って仲良くするくらいならば死んだ方がましです。」と拒否します。

カウンセラーは言います。「それはあなたの考え方の癖にすぎないんです。つい他者と戦ってしまう癖です。その癖を使っている間は、あなたの緊張と全身の筋肉ががちがちになる苦しみから逃れられませんよ。楽になりたくはないのですか?」と、

Aさんは、拒否します。そして「他の方法はないんですか?」というのです。

人と戦うことをやめない限り、彼の緊張と苦しみは消えないのですが、彼は戦うことはやめたくない。戦いながらどうにかならないかと無理難題を言うのです。

ライフスタイルの中には、様々な信念や考え方や価値観や思考パターンや行動パターンが有ります。

そして、当人にとってみれば、それらはすべて当たり前のこと、当然のこと、普通のことであり、常識であり、真実であり、正義なのです。

しかし、それは、勘違いです。

実は、その人だけの特殊な信念であり、特殊な考え方であり、特殊な価値観なのですが、

それが当たり前で、真実なのだとしがみつく人がいるのです。というか、多くの人が自分のライフスタイルの中の信念・考え方・価値観を手放したがりません。使い慣れているからです。

だから、ライフスタイルが変わりにくく、人が変わりにくいのです。

もっと言うと、カウンセリングや精神分析を受けない人は、自分のライフスタイルの特殊な考え方を指摘もされませんので、変えようという表面上の努力をしてうまくいかないのです。

本当は、ライフスタイルの中の考え方は単なる道具にすぎません。単に使い慣れた道具なのだと気付いて、違う道具(考え方)を使ってみようと思い出したとき、

あなたの幸せへの道は切り開かれる、いや、あなた自身が切り開くのです。

 

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