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本郷の一言2020年08月12日
同じような言動でも、目的によって大きく違う同じような言動でも、その人がどのような目的や意図でやっているかで大きく違ってくるのです。
アドラーは「共同体感覚」という言葉を使いました。
共同体に対して貢献しようという意図の行動ならば、その人を幸せにするし、その逆、自分の利益のために人を利用してやろうという意図ならば、その人は不幸せになります。
共同体感覚に沿った目的で動いていると、あまり悩みを持ちませんし、困難なことがあったとしてもそれを乗り越えやすくなります。つまり幸福になるのです。
共同体感覚に沿わない目的で動いていると、いろんな悩みが尽きませんし、困難なことを乗り越えることが難しくなります。つまり不幸になるのです。
出会った人に、にこにこと愛想よく会釈をするという行動があります。これも意図・目的によって全く違ってきます。
純粋に相手の気分を良くするために、相手のために会釈をしているのならば、それは他者貢献のためですから幸せに向かいます。
ところが、「嫌われないために」「好かれるために」「良い人と思われるために」会釈しているのならば、苦しいでしょう。なぜならば、他者からの自分に対する評価を操作しようとしているからです。他者が私をどう評価するかはその他者の課題です。私の課題ではありません。責任も持てませんし、ましてや操作しようとすると無理が生じます。
もっとひどいのが、「会釈をすることによって相手に取り入って、こいつを私の思い通りに操ろう」と意図する人もいるということです。相手を自分の思い通りに操ろうという支配的・操作的な意図・目的は、本人も不幸につれていきますが、非常にはた迷惑でもあります。 支配的なタイプには、うまくいかないときに攻撃的になるタイプつまり脅迫してでも思い通りに動かそうとするタイプと、か弱さや憐れみを誘うことで助けてもらおうとするタイプがいます。 どちらのタイプも「他者からの評価をよくしたい」というタイプよりも数倍破壊的です。
私たちは、会釈をするというような日常的な行動をするときに、ほぼ無意識に行っています。そして、それは、それぞれの無意識の中にある「ライフスタイル」(人生のシナリオの働きをするプログラム・方程式)に沿って行います。
人生に困難さを感じている場合や、人間関係が苦しい場合や、鬱やパニックや神経症で苦しんでいる場合は、例外なく、無意識の奥にある「ライフスタイル」が不幸になるような作りをしているのです。
ですから、解決するには、ライフスタイル分析のスペシャリスト(私のような経験豊かなアドラーカウンセラー)にライフスタイルを分析してもらい、
改善の方向性を協議して、
日常生活の中で、改善を努力することです。
必ずライフスタイルは変わり、行動の目的・意図も共同体感覚に沿ったものに変わっていきます。
そのためにはあきらめないことです。
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