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本郷の一言

2020年01月26日

幸せになる言い方

人と人とが付き合う時に相手と情報を交換しますよね。

 

この情報の交換に使う表現方法には、事実ことばという方法と、意見ことば」という方法の二種類があります。

 

「事実ことば」というのは、自分の提供する情報は事実だよと断定して表現する方法です。

①「あのな、毎回部長に連絡した方がいいに決まっているよ。」

②「健康診断は毎年うけるもんだよ。」

③「初物を食べると、75日寿命が延びるよ。」

 

これらは、全て実は一つの意見にすぎません。

①は「毎回部長に連絡するのがいいのだ。」という意見をあたかも事実かの如く表現しているのです。

②も「健康診断を毎年うけるのは当然だ。」という意見を、それが事実なのだとか、正しいことなのだと表現しているのです。

③は、現代では迷信の一つですが、江戸時代には広く信じられていた意見ですが、それをいかにも事実かの如く断定しています。現代でもゲンのいい迷信のようで、マグロの初セリなどで常識はずれの億越えの値段が出ていますね。もちろん信じていない人はまったく信じないでしょう。

 

コミュニケーションをするとき、事実ことばを使うとケンカになることがあります。単なる意見をまるで事実であるかのごとく表現するからです。

 

うちの娘たちが小学生のころ、良くやっていました。

 

ある日も何かゲームの仕方で言い争っていました

「違うよ。これはこうするんだよ。」

「分かってないなあ。この時はこうするんだよ。」

「違うもん。そうじゃないもん。」

 

そこで私が介入します。もちろん介入には手順が必要です。なぜならば、その言い争いは娘たちの課題だからです。他人の課題に手順を無視して介入するととても破壊的なことが起こります。

 

「なんか、パパ気になるんだけど、話に加わってもいいかなあ?」

 

娘たち二人「うん。いいよ。」

 

「両方の言い分を聞いてもいいかなあ?」と言って両方が思っていることを聞きます。

 

「なるほどね。しょうこは…………って思ってるんだ。けいこは~~~って思ってるんだ。」

 

娘二人「うん。」

 

「そうかあ。二人の意見が現在の時点では違うんだね。お互いに相手を説得したかったら、私はこう思うんだけどって言ってみたら?そして、説得できなかったら、あきらめるって言う方法もあるよ。時間がたったら分かってくれるかもしれないじゃん。」

 

二人とも、その後、少しだけ話して争いは止めました。

 

当然です。「私は~と思う。」という意見ことばを使ったら、事実争い、正しい争いをしなくてすむからです。人が言い争いをしているときは必ず、事実ことばを使って、競争したり戦ったりしているのです。

 

意見ことばにして、なるほどね、相手はそういう意見なんだと思えば言い争いは終了です。

 

アドラー心理学では、すべての心的葛藤は人間関係なのだと喝破しています。つまり、心の中だけの葛藤はないのです。人間関係を反映した葛藤にすぎないのです。

 

で、人間同士のコミュニケーションをより適切なお互いが協力し合えるようなものにしていけば、心も落ち着いてくると考えているのです。

 

事実ことばと意見ことばというスキルもその一つです。言葉を変えることだけに意味があるわけではありません。しかし、言葉を変えるとその人の態度が変わることはよくあることじゃありません?

 

態度が変わったと言うことは心の状態が変わったということですよね。そして、自分の態度が変わると相手の態度も変わるのです。さらに、相手の態度が変わると関係性全体が変わって、さらにさらに自分の心も穏やかに幸せになっていくのです。

 

言葉→態度→関係性で、何を目指すのか?

 

競争したり、争ったり、支配したりする関係性ではなくて、分かりあったり、協力したり、仲良くしたり、助け合ったりする関係性を目指した方が、私もあなたも、みんなも幸せになると思うのですけどね。

 

※これは、「SMILE勇気づけの人間関係セミナー」の中のほんの一部の知識です。SMILEを受講して、ちゃんと練習すると、その人の潜在意識の中にある「人生のシナリオ(人生のプログラム)」が幸せなシナリオに改編されていきます。

 

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