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本郷の一言2020年01月27日
かんしゃくなどの感情的爆発☆感情的爆発 感情的に爆発して、かんしゃくを起こしてケンカ状態になることを…TA(交流分析)では「ゲーム」と言います。
感情的爆発と言っても、気質によって違います。その場でわかりやすくかんしゃくを起こす人ばかりではありません。
中には、静かに怒って、仕事を突然辞めたり、交際してたのに突然連絡が取れなくなったりという反応で怒りを表現する人もいます。例えば「実は怒っているでしょう?」と本人に聞くと、そうだと答えてくれます。
下記は、あくまで交流分析の知識です。 交流分析では、人間関係における交流を、次の6種類に分類します。 1、引きこもり(交流をしないで、一人で考えたりボーとしている状態)、 2、儀式(日常の挨拶など)、 3、暇つぶし(あまり目的もない世間話、遊びなど)、 4、活動(何かの目的を持った活動)、 5、ゲーム(どちらかの行動が引き金となっていさかいに発展して、感情爆発に至り、驚きや混乱の瞬間を経験し、最後には双方ともに「イヤーな後味」を深く感じて終了する「あっ、またやってしまった。」と思ってしまう同じパターンの行動形式)、 6、親密さ(双方の本音と本物の感情をお互いに分かち合い、深い信頼関係を感じる思いやりと理性に裏付けられた交流) の六種類です。
引きこもり、儀式、暇つぶし、活動、ゲーム、親密さの六種類です。
ゲーム以外の交流は必要な交流です。特に親密さは重要です。一番濃厚な交流だからです。本当に親密さの濃厚さと暖かさと居心地良さを知っている人はゲームをしようとはしません。
ところが、私もそうでしたが、機能不全家庭で育った人は「親密さ」を見たことも体験したこともないので、親密さを実現することが怖くてたまりません。一番濃厚だということは一番危険だということでもあるからです。相手への絶対的信頼感がなければできませんし、やり方自体も知っていなくてはいけません。(親密さのやり方を具体的に学べるのがスマイルです。私は、怖さを克服して、親密さのやり方を学び、親密な本音と感情のシェアリングを練習して、少しずつできるようになりました。)
でも、親密さをできない機能不全家庭で育った人も濃厚な交流はしたい。だったら同じくらい濃厚な感情を感じさせてもらえるものがあればいい。そう。親密さの代わりに繰り広げられるのが「ゲーム」なのです。ゲームがもたらしてくれる濃厚さは「イヤーな後味」ですが。薄っぺらな交流しかないより、濃厚なゲームがあった方がましなのです。
ゲームの基本は、「キックミー(私を蹴って!)」と「さあ、捕まえたぞ!このやろう。」の二つの組み合わせです。変化型としていろんな名称のゲームがありますが、どれもこの二つのゲームの変化型にすぎません。
「キックミー(私を蹴って!)」というゲームは、繰り返し繰り返し相手がやめてほしいと思う行動を続けることです。最終的には相手から手ひどいしっぺ返し(キック)を食らって、驚きと混乱を感じて終了します。
「さあ、捕まえたぞ!このやろう。」は相手の理不尽な行動を何度も我慢しているが、最後には感情的に爆発して、その瞬間になにやら勝ち誇ったような感情を覚え、しかし、その後に混乱を感じて「あ、またやってしまった。」と終了します。
わかっていただいたと思いますが、ゲームは「キックミー」のプレイヤーと「さあ捕まえたぞ」のプレイヤーが対(つい)になって起こるのです。ゲームをしない人は「キックミー」の罠にはまって「さあ、捕まえたぞ」をしたりはしません。「さあ、捕まえたぞ」の役を演ずる人の前に出ても「キックミー」を演じたりしません。
ほかに、「はい、でも(イエスバット)」というゲームもあります。相談する側と相談される側があって、相談される側がどんな解決策を提案しても、 相談している側は「はいそうですね。でもできそうにありません。」とか、 「なるほど良い方法ですね。でも、」と最初に「はい。」と言って
必ず「でも、」「しかし、」と否定するやりとりを繰り返すゲームです。カウンセリングの場面でよく起こるゲームです。カウンセラーが最後に怒ってしまったら「はい、でも」のゲームの罠に引っかかったのです。これも「キックミー」の変形ですね。怒ったカウンセラーは「さあ捕まえたぞ」をやってしまったのです。
ゲームを演じるのは、機能不全家庭でゲームが日常的に繰り広げられてきたのを体験してきた人です。つい反応してしまうのです。癖のようなものです。
ですから、カウンセリングで他人への信頼感を回復させたり、カウンセリングやSMILE(人間関係学習プログラム)で適切な人間関係の取り方を学ぶと、少しずつゲームをすることが少なくなっていきます。
とにかく、ゲームに代わる「親密さ」を実現しないことには、ゲームはやめられません。
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