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本郷の一言

2015年10月30日

私がうつ状態だったとき

私は、公立学校の教師だった頃、うつになった。

 

ある仕事上の悩みをグルグル考えて、違うことを考えることが非常に困難になって、布団に入っても、寝るのがとても大変になった。

 

それで、アルコール量が増えて、アルコールで寝るような感じになって、

 

すると、2時とか3時とかに目が覚めて、布団に入っていても眠れなくなった。

 

朝起きると、非常に憂鬱で仕事に行きたくない。仕事に行っても、午前中はとても憂鬱で、昼から夕方にかけては、すこしずつ気分が回復してくるが、休日の昼間は疲れているはずなのに横になっても眠れなかった。そして平日も休日も、夜になると何も考えたくなくて、アルコールを飲んで寝る。

という流れになってきた。

 

次に、本や新聞を全く読みたくなくなった。テレビも見たくなくなった。

あんなに本を読み、新聞も隅から隅まで読んでいたのに、テレビも本も新聞も全く読まなくなった。

 

食欲が極端に落ちた。食べ物の味がしなくなった。砂を食べているような感じ。気づいたら10日間くらいで体重が13キロ落ちていた。

 

これはおかしいと思って、心療内科に行った。

 

「あなたはうつ病です」と言われて、抗うつ剤(デパス)抗不安剤などを処方された。

 

数日、言われたように飲んだら、とても変な感じがした。ふわふわとなるような、自分が自分でなくなるような、「覚せい剤を飲むとこんな感じになるんじゃないか?」という感覚だった。薬で寝ても、なんだかよけいきついような感覚がした。

 

自分が自分じゃなくなるような変な感じになるのが我慢できなくて、薬を飲むのはすぐにやめた。

 

しかし、職場を病気休暇で休むのに、医者の言葉は必要だったので、病院には通って、薬は飲んでいるふりをして飲まなかった。

 

今考えると、この判断が私を救った。あの時飲んでいたら、どんなことになっていただろうか?冷や汗が出る。

 

まず、早朝覚醒することを気にしないようにした。これも良かった。だいたい、眠れなくて死んでしまう人はいない。眠れないことを気にするから苦しいのだ。

 

それに、今ならこう言える。「夜中の2時や3時に目が覚めるのは、おかしなことではありません。人間は自然な状態ならば、2時や3時に目が覚めるものなのです。」と。

 

これは東洋医学の常識である。人間の体は、朝の2時とか3時に目が覚めるようにできているのである。

 

たぶん、うつ状態になるほどの「ストレス」を受けて、体の本能が目覚めて、早朝に目が覚めるだけなのだろう。

 

それからは、夜の9時ほどに寝て、2時とか3時に目が覚めるリズムにしていった。早朝から長い散歩をするようになった。

 

そして、アドラー心理学の「自己暗示公式」を使って、自分の無意識下のプログラム(ライフスタイル)を、ストレスに耐えられるものに変えていこうと、

 

簡単に言うと、自分への自信の回復と、他者や世界への警戒感をなくす方向に、毎日 自己暗示公式を使った。

 

アルコールなしでも寝るようになった。新聞を読みたくなってきた。グルグル考えるのもなくなってきた。テレビを見るようになった来た。食べ物の味が分かるようになってきた。食欲が戻ってきた。

 

薬以外で対処したことで、4か月程度の休みで復帰できた。病気休暇と年休だけで対処できて、休職せずに済んだ。

 

職場に戻ってからも、働き方を大幅に変えた。全部背負い込んで走り回っていたのを、一切やめた。

 

そして、「自分の本当にしたことはこれ(教師)じゃない。」と思った。生徒と保護者と上司との間ですりつぶされるような仕事はまっぴらだと思ったのだ。※生徒に教えることは大好きだったのですけどね。

 

「絶対教師を辞めて、心理カウンセラーになる。」と決めた。

 

だから、今の私があるのは、このうつ状態になったことのおかげなのです。

 

「うつ」は、病気じゃありません。過度のストレスを受けて、緊張状態からうつ状態になっているだけです。

 

薬を飲まないで、休んでください。どこかで、適切なカウンセリングを受けて、無意識のプログラムの改変に取り組んでください。

 

楽になりますよ。

 

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