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本郷の一言

2015年10月21日

劣等感

「劣等感」という言葉を作り出したのは、アルフレッド・アドラーです。

 

現代の日本人の使っている劣等感と、アドラー心理学で定義しているところの「劣等感」はちょっと違うようです。

 

まず、人間という存在は、いつも「今よりも良くなりたい。」と思っていると思いませんか?

 

「よりパワーを得たい」とか、「出来るようになりたい」とか、未来に向かって「今よりも良くなりたい」という欲求を常に持っているのです。これは人間の基本原理です。

 

この欲求があるから、私たちは、常に現状に欠乏感を感じます。この欠乏感のことをアドラー心理学では「劣等感」と呼ぶのです。

 

そう。いつも良くなりたいと思っているから、あらゆる人が、いつも必ず劣等感を持っているのです。劣等感を持っていない人はいないのです。

 

さあ、劣等感がなくすことのできないものであるとしたら、楽観的なアドラー心理学はどう考えるでしょうか?

 

そう。「劣等感をどう使えば、もっと幸せになれるだろうか?」と考えちゃうのです。だって、いつもあるんなら、うまく使わにゃそんそん。

 

劣等感をうまく使って、劣等感を乗りこえていく(補償する)ことで、自分をより良くして行って、それに満足感を覚えればいいのです。

 

だから、劣等感は宝物です。劣等感を乗り越えて、補償をしていくことこそが、人が成長していく原動力だからです。

 

うまく乗り越えるためには、まず高すぎる理想を持たないことです。劣等感は未来における理想と現状とのギャップですので、理想が高すぎると、困難さを強く感じ、乗り越えることが出来にくくなります。

 

自分の今の力で「やれるぞ!」と感じる程度の理想にすると、勇気(やる気)が湧いて、劣等感を乗りこえて、理想を実現する行動を開始して、理想を実現します。

 

例えるならば、行きたい大学の中で、現状じゃ無理だけど、がんばれば合格しそうな大学を目指すと、やる気が起きて、猛勉強を始めるかもしれません。

 

だけど、親から「東大じゃないとだめだ。」と命令されて、「えー、そんなのがんばっても無理だよ」と思うと、全くやる気が出なくて、さっぱり勉強しなくなるかもしれません。

 

次回は、劣等感が、扱いにくくなって問題と化する場合のことを詳しく書きます。

 

 

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