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本郷の一言2021年08月15日
アドラー心理学は勇気づけの心理学心理学の辞典には、よくアドラー心理学を「劣等感の心理学」と記述してあることがあります。
これは、フロイト派の人々がアドラーを「劣等感」を主張したと認識していたからです。
実は、フロイトもアドラーもユングもオーストリアの首都ウィーンのウィーン大学医学部の出身で、同じ心理学勉強会(水曜会 のちの精神分析学会)の仲間でした。
ところがアドラーが精神分析学会の初代会長に就任したことで、アドラーの心理学説がフロイトの説と全く違う、違うどころか全く正反対の説だということが明らかになり、アドラーは約半分の仲間を引き連れて別の学会(のちの個人心理学会)を設立したのです。
そして、当時のアドラーの学説が劣等感とその克服を主とする心理学学説だったために、のちに精神分析学会を牛耳ったフロイト派の人たちが、「アドラー心理学は劣等感の心理学」と記述したのです。
しかし、実際は、アドラー心理学は勇気づけの心理学です。
人という存在は、絶えず向上しようという意欲を持つ存在です。いつも、「より良くなりたい」「より良くなりたい」と願っているのです。これを「優越への意思」と言います。ニーチェが考え出した概念です。
人は「優越への意思」を持っているがために、優越な未来に対して現状に不満を抱きます。この不満に関連するマイナスの感情を「劣等感」と言います。「劣等感」という言葉はアドラーが作り出した言葉と概念なので、この意味が本当の「劣等感」です。
人は必ず「優越への意思」も持つからこそ、必ず「劣等感」を持つのです。そして、健全な人間はこの劣等感を克服して行こうとします。
この劣等感を克服していくエネルギーのことを「勇気」(アドラーは「ムート」とドイツ語で呼びました)と言って、「勇気」を呼び起こすことを「勇気づけ」と言いました。
「優越への意思」も「劣等感」も人間に必ずあるもので、それを健全にするのが「勇気づけ」なのです。
自分を勇気づけたり、他者を勇気づけたりすることで、人は幸せな人生を歩めるのです。
だから、アドラー心理学は「勇気づけの心理学」なのです。
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