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本郷の一言2017年01月19日
本郷ひろなかの「嫌われる勇気」解説2 心理学?哲学?アドレリアン本郷ひろなかの「嫌われる勇気」解説 第2回目です。
さて、「嫌われる勇気」の著者の岸見一郎先生は、ギリシャ哲学がご専門です。そして本の中でも、哲人がアドラー心理学は私にとって哲学だと言っています。
これは、私にとっても理解できます。
なぜならば、もともとアドラー心理学は、アドラー心理学を「真理を追究する科学」だとは考えていないからです。
真理を追究するために、次々と仮説を提唱して発展していくのが科学なのですが、
解説1でも、われわれアドレリアンは、自分たちの意見を「真理だ。」「正しい。」と主張して、違う意見の人たちと争う趣味はない と書きました。
なぜかというと、アドラー心理学を真理を追究する科学だとは思っていないからなのです。
私たちは、アドラー心理学のことを、人間が幸せに生きて行くための思想とそれに基づく実践的な技術とで構成された 実践学だと思っているのです。
人びとが幸せに生きて行くためにちゃんと役に立てばいいのであって、真理かどうかなんてどうでもいいのです。
ですから、「工学」や「建築学」により近いかもしれません。
例えば、明治時代に日本の各地に石の眼鏡橋をかけて回った、種山石工という熊本の石工集団がいるのですが、
彼らにとって大事なのは、丈夫な眼鏡橋をかけて、その眼鏡橋のおかげで人々が便利に生活していくことです。
同じように、アドラー心理学にとっても、大事なことは、アドラー心理学の思想と技術が、人びとが幸せに仲良く貢献し合って生きて行くための常識=コモンセンス(共通感覚)として普及して、社会がより民主的になり、人びとが争うことなく、仲良く貢献しあって、みんな幸せに生きて行くことなのです。
エレン・ベルガ―の「無意識の発見」という著作があるのですが、フロイトやアドラーなどの無意識を発見した4人の業績とその思想を紹介しています。
そして、アドラー心理学について、「共同採石場」というニックネームを付けています。
それは、だれでも、アドラー心理学の思想や技術を「これはアドラー心理学のモノを参考にしました。」と言わないで、勝手に使っているというのです。
それは、アドラーが「わたしの名前を誰も思い出さなくなるときがくるかもしれない。アドラー派が存在したことすら、忘れられてしまうかもしれない。」そしてそれでもかまわない、と言ったことと関係しているかもしれません。
アドラー心理学が目指しているのは、アドラー心理学の思想と技術が人々の常識になることなのです。
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