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本郷の一言

2018年12月03日

パニック障害

まず、初めに言っておきますが、「パニック障害」は、「心の病」ではありますが、いわゆる※「一般的な病気」ではありません。※病気=インフルエンザや肺炎のような感染症でもなければ、肝硬変や甲状腺機能障害のような臓器の病気でもないという意味です。

 

だから、パニック障害を直す薬は存在しません。頓服(とんぷく)的に症状を一時的に緩和する薬はありますが、多くの症状緩和薬は、パニック障害を長期化させます。

 

パニック障害の克服には適切な専門的なカウンセリングが不可欠です。

 

ただ、非常に苦しい症状があるので、その症状についてと、発生のメカニズム、改善のメカニズムを紹介します。

 

パニック障害の最も主とする症状は、「パニック発作」です。そして「パニック発作」を原因にして、「予期不安」や「広場恐怖」を併発する人も多いです。

 

★「パニック発作」
前触れもなく(前触れ的な症状がある人もいます)、突然 恐怖や強い不安を感じます。そして、強い動悸やめまい、呼吸困難に陥り、多くの人は「死んでしまうかもしれない」と思うほどの苦しさを感じます。

しかし、症状はある程度の時間がたつと無くなります。病院に詳しい検査に行っても、何ら異常はないと言われます。なぜ異常がないのか?それは、いわゆる「病気」ではないからです。

 

★「予期不安」
パニック発作を繰り返した人は、「また発作を起こすのではないか?」という不安を持つようになることが多いです。発作が起きてもいないのに、不安で苦しくなるのです。これを予期不安と言います。

 

★「広場恐怖」
また、人によって違いますが、予期不安があるので、人がいるところに行くのが怖くなって、学校や職場に行けなくなる、買い物に行けなくなるなどの「広場恐怖」になる人もいます。

 

発生のメカニズムは、簡単に言うと「その人の性格」×「ストレス」×「無意識の作戦」の三つの要素の相乗効果です。

 

初めに言っておきますが、「性格」は変えることが出来ますし、「ストレス」も軽減することが出来ますし、「無意識の作戦」も変えることができます。つまり、パニック発作は直すことが出来るのです。

 

アドラー心理学では、「性格」のことを「ライフスタイル」と呼び、その人の人生を生きていく「スタイル」だと捉えます。この人生の生きていく方程式(無意識にあるのですが)には、パニック発作のような※「心の病気」を起こしやすい方程式とそうでない方程式があるのです。※「心の病気」はいわゆる「病気」(感染症や臓器や器官の病気)とは違います。

 

「ストレス」は、仕事や学業に対するストレス、人間関係のストレスなどです。その人固有の思い込み・考え方によって、同じストレスも重くなったり、軽くなったりします。だから、考え方を変えることによってストレスは軽減します。もちろん、環境を変えたり、休んだりするのも効果的です。

 

ただ、環境を変えたり、休む方法は、次回また同じようなストレスにさらされる危険性があります。もちろん、環境を変えたり。休んでいる間に、思い込みや考え方を変えるのはものすごくお勧めです。

 

「無意識の作戦」とは、パニック障害を作り出しているいるのは、他でもないご本人の無意識だということです。

とんでもない とおっしゃる方もいるでしょうが、当選です。だって、意識的にやっているわけではないのですから。無意識でやっている作戦なのです。

 

メカニズムはシンプルです。過剰なストレスから自分を守るために、パニック発作を無意識に作り出して、それ以上のストレスから自分を守るのです。

 

そう。自分を守るために、自分でパニック発作を起こしていたのです。だから、いくら検査をしても異常がないのです。

中には、病院に行って、パニック発作のパンフレットをもらったら、それまでめまいだけだったのに、動悸と呼吸困難が追加されたという方もいます。これは、本人が作り出しているという証拠の一つでもあります。

 

しかし、これは過剰防衛です。よけい苦しくなるのですから。

 

この過剰防衛ともいえる 自分がやっている作戦をやめていく必要があります。

 

多くの情報では、最後の 「本人の無意識の作戦」が抜け落ちています。刺激的かもしれませんが、熊本こころ相談室ではこの情報も書き加えました。

 

頓服(とんぷく)的に薬を飲んでもいいですが、薬では改善しませんので、薬以外の方法をお考えされたほうがいいと思います。

 

自分の作戦ですから、やめることができます。手伝いますよ。

 

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